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民泊の住宅から出るごみはどうすればいい?廃棄物の処理方法や許可業者への委託について!

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民泊を経営していく上で避けては通れないのがごみの問題です。不特定多数の宿泊者が泊まっていくため、多くのごみが発生します。民泊を経営していく際にはごみの処理方法について対応を考えなければいけません。本記事では民泊から出たごみの処理方法やごみの保管方法、廃棄物収集運搬許可業者の選び方まで解説します。民泊のごみに関する対処法を知りたい方は参考にしてください。

ゴミ収集車

民泊から出たごみの処理方法

民泊から生じたごみは家庭ごみとして捨てることができません。事業として民泊を行っているため、事業系のごみとして扱われるからです。

もし民泊から出たごみを家庭ごみとして処理すると法律に違反することになります。最悪の場合は民泊の許可が下りなくなる可能性があるため、正しい方法でごみを処理しましょう。

民泊から生じるごみは、ごみ処理センターへの持ち込みや廃棄物収集運搬許可業者に処理を委託するといった方法があります。これから民泊経営を始めるならば、ごみの処理の方法を決めなければいけません。

ごみの処理は廃棄物収集運搬許可業者へ委託できる

民泊で生じたごみの処理は、廃棄物収集運搬許可業者に委託をして処理するのが一般的です。廃棄物収集運搬許可業者と契約をすれば、定期的にごみの収集をしてくれます。事前に廃棄物収集運搬許可業者と打ち合わせをして、どのくらいの頻度でごみを収集してもらうか決めましょう。

注意点として、廃棄物の収集や運搬を委託する場合には、廃棄物の種類に応じた許可が必要になります。

廃棄物は大別すると以下の2種類があります。

  • 一般廃棄物
  • 産業廃棄物

事業者によって排出される廃棄物のうち廃棄物処理法によって定められた20品目が産業廃棄物となります。そして、産業廃棄物に該当しないものについては一般廃棄物として扱われます。事業活動の結果として生じたごみでも一般廃棄物として扱われるものがあるため注意しましょう。

たとえば、缶やペットボトル、びん、プラスチック容器、プラスチック包装などは産業廃棄物です。使用済みのティッシュペーパーや紙製容器、割り箸、生ごみなどは一般廃棄物に該当します。

産業廃棄物と一般廃棄物の処分・運搬を請け負うには許可が必要です。産業廃棄物と一般廃棄物でそれぞれ許可の種類が異なります。業者に委託する場合は、どんな種類の許可を持っているか確認が必要です。

廃棄物収集運搬許可業者の選び方

廃棄物収集運搬許可業者を選ぶ際には、認可を受けている業者の中から選びましょう。許可を持っていない違法な業者に委託すると、依頼した側も罰則の対象になる可能性があります。

廃棄物の収集・運搬を依頼するには料金がかかります。事前に見積りをもらい、どのくらいの費用がかかるのか確認しましょう。その際には、料金が適切な設定になっているかどうかが大切です。あまりにも安価な料金が提示される場合は、不法投棄している可能性があるため注意しましょう。

事前に業者のホームページを確認しておくことも大切です。しっかりと住所や電話番号などが記載されており、電話が通じることも確認しましょう。

問い合わせをした時に丁寧に対応してくれる業者は信頼できます。見積りをもらう時や打ち合わせの時などにしっかりとコミュニケーションが取れることが大事です。

廃棄物収集運搬許可業者の中には違法な業者や悪質な営業行為を行っている業者が存在しています。しっかりと許可を得ていて、料金システムが明確であり、信頼できる業者に依頼すれば、トラブルを避けられるでしょう。

ごみを捨てるまでの保管方法

ごみの処理を業者に委託する場合でも、収集・運搬されるまでの間はごみを保管しなければいけません。事前にごみの分別を行い、正しい方法で保管をすることでトラブルを避けられます。

ごみは一般廃棄物と産業廃棄物とに分別しなければいけません。産業廃棄物については、資源物やプラスチック類、その他の産業廃棄物などに分別します。一般廃棄物の場合は、燃えるゴミと資源物とに分別しましょう。

ただし、自治体によって廃棄物の分別について独自のルールが定められていることがあります。事前に分別のルールを確認した上で、ルールに即した方法で分別しましょう。

廃棄物は保管場所の整備も必要になります。囲いを設けておき、関係者以外が立ち入らないようにしましょう。保管している廃棄物の飛散や流出、悪臭などを防ぐための措置も必要になります。必要に応じて容器などを用意し、害虫やネズミなどの発生を防ぎましょう。

産業廃棄物の保管のために使用する袋については、委託する業者に相談することをおすすめします。業者から指定された通りの方法で廃棄物を保管しておけば、スムーズに収集・運搬してもらえるでしょう。

ゴミ保管箱

廃棄物収集運搬許可業者に委託する際の注意点

廃棄物収集運搬許可業者と契約をして廃棄物の収集・運搬を委託する場合は、必ず書面によって契約を締結しましょう。委託する業務や費用、頻度、方法などについて詳細な内容を契約書に記載しておきます。

また、契約の前に委託業者の許可証を確認しておきましょう。許可証の写しを発行してもらい、廃棄物の種類ごとに内容をチェックしておきます。

許可をもらった業者であるか調べたいならば、自治体のホームページなどを参考にしましょう。

事業者が産業廃棄物の処理を業者に委託する場合は、引き渡しの際にマニフェストの交付が義務づけられています。マニフェストとは産業廃棄物管理表のことであり、誰に対してどんな廃棄物をどのように処理してもらうのか記入したものです。不法投棄を未然に防ぐためのものであり、違法行為が発覚した際には責任の所在を明確にするためにマニフェストが重要になります。

マニフェストは業者に廃棄物を収集・運搬してもらった後から5年間保存しなければいけません。保存義務に違反すると罰則があるため注意しましょう。

管理業者にごみの処理を委託するには許可を取得している必要がある

住宅宿泊管理業者にごみの処理を委託する場合には、管理業者が廃棄物の処理に必要な許可を取得しているか確認しておきましょう。「一般廃棄物収集運搬業」や「産業廃棄物収集運搬業」の許可を取得している管理業者であれば、ごみの収集・運搬を任せることができます。

管理業者が廃棄物の収集・運搬に対応できない場合は、管理業者とは別に廃棄物収集運搬許可業者を探して委託契約をしなければいけません。

民泊のごみに関する注意点

民泊の宿泊客がごみを不法投棄するトラブルが各地で相次いでいます。宿泊客に不法投棄をさせないための対策を講じることは、民泊経営者の義務です。

民泊経営におけるごみの問題を防ぐ方法として、以下のような対策が考えられます。

  • ごみの処分方法を事前に説明し、案内を掲示しておく
  • こまめに事業ごみの回収を行う
  • 大きなゴミ箱を用意しておく

宿泊客に対してしっかりとごみの処分方法を説明しておくことは大切です。また、ごみの捨て方に関する案内を掲示しておくことも効果があります。掲示をする際には多言語で記載しておくと、外国人の宿泊客に周知させられます。

事業ごみの回収をこまめに実施しておくことも重要です。ごみ箱が満杯になっているために仕方なく不法投棄をするケースがあります。宿泊客がいつでも気軽にごみを捨てられるように、ゴミの回収を頻繁に行いましょう。

大きなごみ箱を用意しておくと、ごみが満杯で収まりきらない事態を防げます。密閉できるごみ箱にしておくと悪臭などの被害を防ぐことが可能です。

まとめ

民泊経営においてごみの問題は重要であり、さまざまな対策を立てることでトラブルを回避できます。ごみに関する問題を起こすと、近隣住民からの反発を招き、民泊の経営ができなくなる可能性があります。また、ごみの処理について法律に違反すれば罰則を受けることにもなるため注意しましょう。

本記事の内容を参考にしてごみの問題に対応すれば、さまざまなトラブルを回避できます。