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民泊の営業を始めるには?営業開始までの流れや必要な準備について!

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これから民泊の営業を始めるにはさまざまな準備が必要になります。本記事では民泊の営業を開始するまでの流れや注意点などについて紹介します。本記事では民泊新法による民泊について取り上げるため、これから営業を考えている方は参考にしてください。

民泊を始めるのに必要な準備

民泊を始めるために準備する必要のあるものについて紹介します。
古民家

物件の取得とリノベーション

民泊を始めるには、物件を用意しなければいけません。たとえば、空き家を所有している場合は、そのまま民泊として利用できます。あるいは、新たに中古物件を購入して民泊に活用することも可能です。また、物件をそのまま民泊として利用するのが難しい場合はリノベーションを行います。風呂やトイレ、キッチンなどのリノベーションを行えば、快適な空間を整えることができます。ただし、リノベーションをするには高額な工事費用がかかる点に注意が必要です。

許可申請

民泊新法による民泊を始めるには、許可申請をする必要があります。手続きはそれぞれの自治体ごとに定められた担当部署に提出します。自治体によって独自のルールが制定されているケースが多いため注意しましょう。また、民泊を始める際には、国が運営する「民泊制度運営システム」で所定の手続きが必要になります。

備品や設備の導入

宿泊施設としての環境を整備するために備品や設備の導入が必要になります。たとえば、椅子やベッド、冷蔵庫、電子レンジなどです。さらに、ティッシュペーパーやトイレットペーパー、洗剤、ゴミ袋などの消耗品も用意します。また、非常灯や火災報知器、消化器などの消防設備を揃えることも重要です。消防署による検査を受けるため、定められた設備を整えておきます。

開業資金

民泊の経営を進めていく上で最初にまとまった開業資金が必要になります。開業資金は物件の取得費やリノベーション工事費、設備導入費、ランニングコストの支払いなどに使うものです。物件を所有しているのか、リノベーション工事を行うのかなど状況によって費用は異なります。あらかじめどのような費用がかかるのかを踏まえた上で開業資金として必要な金額を見積りましょう。

民泊(民泊新法)の営業を開始するまでの流れ

民泊(民泊新法)の営業を実際に開始するまでの主な流れを以下にまとめました。
申請

  1. 事前相談
  2. 必要書類の準備
  3. 行政への書類提出
  4. 適合検査
  5. リノベーション
  6. 設備やアメニティなどの導入
  7. 民泊サイトへの登録
  8. 営業開始

それぞれのプロセスについて詳しく解説していきます。

1.事前相談

民泊の届出をする際には、あらかじめ受付窓口で事前相談をするのが一般的です。自治体ごとにルールが異なり、事前相談が義務づけられているケースがあります。事前に日時を予約した上で担当部署のある施設に来庁し、担当者と相談をするという流れです。事前相談では、民泊の運営者に求められる義務や細かな規定について説明を受けます。当日には、物件の図面や周辺地図などの書類を持参します。

洗面や台所など必要な設備が整っているか、非常用照明など非常用設備が設置されているかなど、細かな点が確認されるため、しっかりと説明しなければいけません。宿泊者の安全を守るための措置を講じる義務があり、十分な措置がなされていることを証明する必要があります。不十分な部分は指摘を受けるため、実際に届出をするまでに改善しなければいけません。

2.必要書類の準備

届出のために必要な書類の準備をします。民泊新法による民泊の届出で、主に必要になる書類は以下の通りです。

  • 届出書
  • 住民票
  • 身分証明書
  • 届出住宅の登記事項証明書
  • 届出住宅の図面
  • 消防法令適合通知書
  • 届出住宅周辺の地図
  • 避難経路図

実際には上記以外にも多くの書類が要求されます。自治体によって必要書類の詳細が異なるケースがあるため、事前に確認しておきましょう。

3.行政への書類提出

必要書類を不備なく準備した後は、行政に書類を提出します。自治体によって提出先が異なるため、事前に確認しておきましょう。行政の方で書類のチェックが行われ、不備がある場合は修正を求められます。

4.適合検査

民泊の届出をした後で、届出住宅について所定の現地調査が実施されます。届出内容に誤りがないか細かな点まで確認されるため、事前にしっかりと準備を進めなければいけません。

5.リノベーション

必要に応じて民泊施設のリノベーションを行います。ゲストが快適に過ごせる空間を整えるため、風呂やトイレなどの設備の交換などを実施しましょう。古い物件の場合は、リノベーションにより見栄えをキレイにして、生活しやすい空間を整えておくと、訴求効果を高められます。

6.設備やアメニティなどの導入

利用者が宿泊して快適に過ごせるために必要な設備やアメニティなどを整えます。さまざまなランクのものがあるため、品質と予算の兼ね合いを考えながら仕入れを行いましょう。

7.料金の設定や利用規約の作成など

民泊の営業を始める前に料金を設定します。料金は閑散期と繁忙期によって変更するのが一般的です。また、連泊した場合に割引サービスを用意するなどお得な機会を設けると、集客に効果があります。

利用規約として、チェックインやチェックアウトの時間から禁止事項まで細かなルールを定めることは大切です。また、宿泊者に対する説明資料の作成も重要になります。設備の使用方法や交通手段についての情報案内、地域特有のルールなど説明しておくべき点をまとめた資料を用意しましょう。他には、宿泊者名簿の作成も必要になります。法律で定められたルールであり、宿泊者の氏名や住所、職業、宿泊日など所定の事項について記入してもらい、行政から要求があれば提出しなければいけません。

8.民泊サイトへの登録

民泊の集客を行うためには、民泊サイトに登録するのが一般的です。さまざまな民泊サイトが存在していて、それぞれ利用するための手数料やターゲット、サポート体制などが異なります。自身の物件にとって適切な民泊サイトを選びましょう。

9.営業開始

民泊新法による民泊の営業開始後は、2ヶ月ごとに都道府県知事に対する報告が義務づけられています。他にも、定期的な清掃や近隣住民とのトラブル防止のための措置、安全確保措置など多くの義務があるため、法律で定められたルールを守りながら民泊を営業しましょう。

民泊を始める際の注意点

これから民泊新法による民泊を始める上での注意点を紹介します。

180日ルールがある

民泊新法では、民泊を営業できる日数に年間180日までと制限を設けています。民泊を始める際には、年間の半分の日数しか営業できず、通常の宿泊施設と比較して半分の売上しか得られない点に注意しましょう。年間180日しか営業できなくても黒字化させるための工夫が必要になります。

住宅宿泊管理業者に管理業務を委託する必要がある

管理会社
家主不在型の住宅で民泊を行う場合は、住宅宿泊管理業者への管理業務の委託が必要になります。自身が住宅宿泊管理業者に登録をして民泊物件の自主管理をすることは可能です。ただし、民泊の管理は法的に厳しい規制があり、現実的な選択肢ではありません。そのため、住宅宿泊管理業者に管理業務を委託するのが一般的です。

住宅宿泊管理業者に委託する場合は、自身で管理業務を行う必要がなくなる点がメリットになります。しかし、委託費用を負担しなければいけない点はデメリットです。委託費用は、管理業者にどこまで業務を依頼するかによって異なります。業務の一部だけを委託するような契約であれば売り上げの10~15%程、業務全体を任せるのであれば20~30%程、或いは、運営会社のブランドを借りてランニングコストの負担も含めて管理業者へ任せる場合は50~80%の手数料を支払うような契約もあります。どこまで運営に関わりたいのか、関われるのか、或いは、リスクをどちらがより多く負うのかによって手残りの利益が異なる為、自分にあった管理業者を見つけるとよいでしょう。

自治体により独自の規制がある

民泊は民泊新法による規制に加えて、自治体ごとに独自の規制が設けられているケースが多いです。たとえば、京都市の場合は、現地対応管理者の設置など独自のルールがあります。民泊を始めたい地域を管轄する行政の担当部署に事前に相談を行い、独自の規制について説明を受けることをおすすめします。

まとめ

民泊新法による民泊を始めたいならば、関連する法律を理解した上で届出をしなければいけません。さらに、物件の取得やリノベーション、設備や備品の導入、集客などの準備も発生します。民泊に関連する地域特有の条例のチェックをしておくことも大切です。

民泊を始めるために何が必要になるのかをしっかりと確認し、時間をかけて準備を進めましょう。