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前期に引き続きゲストレビューアワード受賞しました!

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booking.com 口コミ

2017年度に引き続き、2018年もBooking.comさんから「Guest Review Awards」を受賞しました。施設をご利用いただいたお客様、運営のサポートをしてくださったBooking.comのスタッフの皆様に感謝でございます。

施設の運営のご相談を受けるときに、口コミなんて意味あるの?と質問されることがよくあります。その答えは私達の日常の生活の中でも垣間見れるかと思います。何かを購入する時、レストランを予約する時、病院が必要になった時、ネットで情報を収集していませんか。調査会社のデータでは、口コミは、約80%の顧客へ影響を与えるという結果が出ています。

山奥にあるラーメン店、名前も聞いたことがないお寺、看板もないカフェなど、私も施設の正確な情報ではなく、口コモを頼りにさまざまな場所を訪れた経験があります。

稼働率を高めるポイントは、やはり口コミ、そして写真ですね。でも、この2つのポイントを充実させる為に必要なことはたくさんあります。今の運営会社と契約が満了になる、他の運営者の声も聞いてみたいなど、宿泊施設の運営でお困りのことがありましたら、お気軽にご相談ください。

では、2019年もよいレビューを重ねて参りたいと思います!

その他の関連記事

  • インバウンド

    古都京都が、伝統と革新の融合による新たな経済成長の局面を迎えています。長年にわたり観光業と製造業を経済の二本柱として発展してきた京都ですが、近年これらの分野で目覚ましい成果を上げており、特に京都関連企業の株価好調と記録的なインバウンド需要の回復が相まって、地域経済に強力な追い風を吹かせています。

    「京ファンド」躍進が示す京都企業の底力

    オフィスイメージ

    京都経済の堅調さを象徴する出来事として、野村アセットマネジメントが運用する「京都・滋賀インデックス ファンド(愛称:京ファンド)」の躍進が挙げられます。このファンドは2025年上半期の日本株型ファンドのリターン番付[※引用1] において、17.47%の上昇率を記録し、見事第2位にランクインしました。

    京ファンドは、京都府および滋賀県で重要な活動を行う企業の株式を主要な投資対象とするインデックス型投資信託です。その組み入れ上位10銘柄を見ると、日本を代表する錚々たる企業が名を連ねています。任天堂を筆頭に、村田製作所、ニデック、京セラ、SCREENホールディングス、島津製作所、京都フィナンシャルグループ、オムロン、ローム、ソニーグループといった企業群です。

    これらの企業の多くは東証プライム市場に上場し、電気機器や精密機器といった日本の製造業の中核を担っています。特に任天堂は組み入れ比率が高く、その業績がファンド全体のパフォーマンスに大きく寄与していることが窺えます。

    ファンドの運用実績は極めて良好で、設定来(2005年11月10日以降)の累積リターンは238.8%という驚異的な数値を記録しています(2025年6月末時点)[※引用2]。直近の期間でも3ヵ月で16.9%、6ヵ月で17.5%、1年で10.7%の上昇を見せており、京都・滋賀地域に根差した企業群の堅調な業績と将来性への市場の期待を如実に反映しています。

    インバウンド活況が牽引する観光経済の躍進

    一方、観光分野でも京都は目覚ましい成果を上げています。2025年上半期(1月~6月)の日本全体の訪日外国人客数は過去最多[※引用3] の2,152万人に達し、同期の消費額も過去最高の4兆8,053億円を記録しました。これは新型コロナウイルス禍前の2019年の年間消費額に半年間でほぼ並ぶ水準であり、インバウンド需要の劇的な回復を物語っています。

    京都では、このインバウンド需要の活況が経済を大きく押し上げています。京都市内の主要ホテルの平均客室単価は、2025年4月に30,640円と、2014年の統計開始以来初めて3万円を突破しました[※引用4]。客室稼働率も89.5%と、コロナ禍後で最も高い水準を記録しています。特筆すべきは、宿泊客に占める外国人の比率が78.1%と過去最高となったことで、京都の観光がいかにインバウンドに牽引されているかが明確に示されています。

    このインバウンド需要の増加を受けて、京都では新規宿泊施設の開業ラッシュが続いています。2026年春には祇園に「帝国ホテル京都」がオープンするほか、シンガポール系の高級ホテル「カペラ京都」や香港を拠点とする「シャングリ・ラ京都二条城(仮称)」も2026年に開業予定です。既存ホテルも積極的な投資を進めており、「ホテルオークラ京都」は2026年から約40億円を投じて客室を改修する大規模計画を発表しています。

    観光の質的向上と多様化に向けた取り組みも活発化しています。老舗茶舗の福寿園とJR西日本が協力して京都府南部に臨時の観光列車を運行したり、京都府が京都駅に観光情報発信拠点「エキスポキョウト」を設置したりと、従来の観光の枠を超えた新しい試みが次々と展開されています。

    雇用創出と経済波及効果の広がり

    観光関連産業の好調は、雇用面にも顕著な好影響をもたらしています。京都労働局によると、2025年5月の京都府内の有効求人倍率(季節調整値)は1.29倍と、関西2府4県で12カ月連続で首位を維持しています[※引用5]。特に宿泊・飲食を中心とする観光関連の求人が好調で、地域雇用の重要な受け皿となっています。

    しかし、急激な成長には課題も伴います。物価高や宿泊費の高騰が響き、日本人の延べ宿泊数は前年同月に比べ26.6%減少しています。また、円安は訪日客の増加を促す一方で、輸入物価の上昇などを通じて中小企業の経営を圧迫しており、2025年上半期の京都府内の企業倒産件数は4年連続で増加し、12年ぶりの高水準となりました。

    製造業の堅固な基盤が支える持続的成長

    京都経済のもう一つの柱である製造業も、その存在感を着実に高めています。京ファンドの組み入れ上位銘柄が示すように、京都には世界的な競争力を持つ電気機器や精密機器メーカーが集積しています。これらの企業群は、高度な研究開発と高付加価値製品の生産を通じて、京都経済の重要な牽引役となっています。

    任天堂のような世界的なエンターテインメント企業から、村田製作所、京セラ、オムロンといった産業機器の分野で世界をリードする企業まで、多様な業種にわたる製造業の集積が京都経済の特徴です。これらの企業の株価好調は、業績の堅調さを反映しており、地域経済の安定と成長に大きく貢献しています。

    相乗効果が生み出す好循環の構造

    ファンド

    京都関連企業の株価好調は、単に企業の財務状況が良いというだけでなく、国内外の投資家からの高い評価を受けていることを意味します。これは地域企業へのさらなる投資を呼び込み、成長のための資本循環を促進する可能性を秘めています。

    記録的なインバウンド需要の活況は、観光関連産業だけでなく、地域の消費全般を刺激し、経済全体に広範な波及効果をもたらしています。ホテル、飲食、小売り、交通機関といった分野での売上増加は、地域企業の業績改善に直結し、地域雇用を支えています。

    さらに、製造業企業群が示す堅調な業績は、雇用の安定や技術革新の推進を通じて、地域経済の持続的な成長を下支えしています。これらの要素が複合的に作用することで、京都経済は観光からの好循環だけでなく、製造業の強固な基盤と相まって、より盤石な成長軌道に乗る可能性を秘めています。

    将来への展望と課題

    京都は、その唯一無二の歴史と文化、そして革新的な製造業の力を背景に、独自の経済発展を遂げています。京都関連企業の株価好調、特に京ファンドが示す高いパフォーマンスは、これらの企業の底力と将来性への市場からの期待の表れといえるでしょう。

    もちろん、投資には値動きのある証券等に投資するため、基準価額が変動し、元金が保証されるものではなく、損失が生じる可能性があるリスクが伴います。また、過去の実績が将来の運用成果を示唆あるいは保証するものではない点、さらに為替変動リスクや物価高といった課題にも引き続き留意が必要です。

    しかしながら、強固な産業基盤と旺盛な需要に支えられた京都経済は、まさに新たな局面を迎えつつあります。株価好調とインバウンド需要の相乗効果により生み出される好循環が、地域全体の持続的な成長を支える原動力となることは間違いないでしょう。伝統と革新が共存する古都京都の新たな挑戦は、日本の地方経済のモデルケースとしても注目に値する発展を遂げています。


     [引用1]https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB146XB0U5A710C2000000/

     [引用2]https://www.nomura-am.co.jp/fund/monthly1/M1140361.pdf

     [引用3]https://www.yomiuri.co.jp/economy/20250716-OYT1T50120/

     [引用4]https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUF1314E0T10C25A7000000/

     [引用5]https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUF1314E0T10C25A7000000/

  • 相続、家族
    インバウンド

    「実家仕舞い」とは、親が亡くなったり、高齢者施設へ入居したりしたことなどにより、誰も住まなくなった実家を整理し、処分または次の世代が活用できる状態にするまでの一連の活動を指します。これは単に家の中のモノを片付ける(遺品整理や不用品処分)だけでなく、不動産の名義変更、売却、解体といった不動産の処分まで多岐にわたる作業の総称です。

    また、実家仕舞いは、家族が共に過ごした時間や思い出と丁寧に向き合い、その歴史を締めくくるという、非常に精神的な側面も併せ持つ重要なライフイベントと言えます。

    実家仕舞いをしないと生じる3つの大きなリスク

    思い出の詰まった実家を放置してしまうと、子どもや相続人に大きな負担をもたらします。

    1. 経済的負担(固定資産税の増加リスク) 管理が行き届いていない空き家は、行政から「特定空き家」に指定される可能性があります。特定空き家に指定され改善勧告に従わないと、土地の固定資産税の軽減措置(小規模住宅用地の特例)が適用されなくなり、固定資産税が最大6倍に跳ね上がるリスクがあります[※引用1]。

    2. 資産価値の低下と老朽化 人が住んでいない家は急速に老朽化が進み、建物の資産価値が下落します。老朽化が進むと、いざ売却しようとしても買い手が見つかりにくくなります。

    3. トラブルの発生 庭の雑草や木の枝が隣の敷地にはみ出す、または家屋が倒壊して通行人や近隣の建物に被害が出た場合、所有者が損害賠償責任を問われる可能性があります。また、空き家は不法侵入や放火などの犯罪に利用されやすい傾向もあります。

    実家仕舞いを検討する主なタイミング

    実家仕舞いを始めるタイミングは、大きく分けて「生前」と「死後」があります。

    親が亡くなり相続が発生したときが、実家仕舞いのタイミングで最も多いケースです。このタイミングで処分することで、固定資産税の負担や管理の手間を減らすことができます。一方、親が健在でも、施設や高齢者向け住宅に転居した際に、実家が空き家になるため検討を始めるケースもあります。親の意思を直接確認しながら進められるため、最も理想的です。

    身内からの不動産相続を含む実家仕舞いの5つのステップ

    相続、家族

    実家仕舞いは段取りが9割であり、特に身内からの不動産相続が絡む場合は、法的な期限や親族間の合意形成が重要になります。

    ステップ1:親族会議を開き、方向性を共有する

    実家仕舞いを成功させるための最も重要なステップが、親族会議です。実家を「売却」「賃貸」「誰かが住む」のか、将来の方向性を話し合います。

    特に、費用(片付け費、修繕費、税金など)の負担割合を明確にし、物理的な作業ができる人、書類手続きを担う人など、それぞれの役割を決めておくことが肝心です。親が元気なうちから始めることで、親の気持ちを尊重でき、家族全員が心の準備をする時間を持てます。

    また、話し合った決定事項は「議事録」として書面に残すことで、「言った・言わない」といった感情的な親族間トラブルを回避する上で有効です。

    ステップ2:重要書類を確認し、相続登記を行う

    実家を処分するには、まず相続登記(名義変更)が必要です。

    2024年4月1日より不動産の相続を知ってから3年以内に相続登記を行うことが義務化されました[※引用2]。正当な理由なく期限を過ぎた場合は、10万円以下の罰金を支払う可能性があります。

    不動産の権利証、預金通帳、年金手帳、保険証券、有価証券などの重要書類は、後の手続きで必ず必要になります。これらが紛失していると、特に売却時に本人確認の手続きが必要となり、追加で費用が発生する可能性があります。

    ステップ3:荷物の整理と処分(遺品整理)

    実家仕舞いで最も労力がかかり、精神的な負担も大きいのが家財の片付けです。家の中のモノを「残すもの」「売る・譲るもの」「捨てるもの」の3つに分類します。

    実家は暮らした家財や物であふれていることが多く、自分で片付ける場合は膨大な時間と労力がかかります。費用を抑えるために、大型家具を市の大型ごみに出すためにシルバー人材センターに運搬を手伝ってもらうなどの工夫も有効です。

    仕事で忙しい場合や気持ちの整理がつかない場合は、遺品整理業者などの専門家に依頼することもできます。遺品整理業者は短期間で効率的に整理し、法律に則った適切な処理を行うことで、心の負担を軽減してくれます。

    仏壇・神棚については、単なるモノとして処分できないため、お寺や神社に連絡し、「魂抜き(閉眼供養)」という儀式を行ってもらう必要があります。

    ステップ4:不動産の処分方法を決定する

    片付けの目途が立ったら、実家の具体的な処分方法を決定し、手続きを進めます。

    売却(仲介)の場合、まとまった現金が手に入り、遺産分割がスムーズになりますが、売却までに時間がかかる可能性があります(平均3ヶ月)。

    売却(買取)では、1週間〜1ヶ月程度で売却でき、修繕不要で現況のまま引き渡せますが、仲介に比べて売却額が低くなりやすいです。

    解体して更地にすると土地として売却しやすくなりますが、数百万円単位の解体費用がかかり、固定資産税の優遇がなくなります。

    賃貸に出す場合は、家賃という形で定期的な収入を得られますが、空室リスク、修繕費や管理の手間がかかります。

    不動産会社に査定を依頼する際は、複数の業者から見積もりを取り、価格帯や対応を比較検討することが重要です。特に築年数が古い、立地が悪いなど売却が困難な場合は、不動産買取業者への相談も有効です。

    ステップ5:行政・ライフラインの手続きと法的な期限管理

    不動産の手続きと並行して、法的な期限が定められた行政手続きを進めます。

    相続放棄は、相続の開始があったことを知った時から3ヶ月以内と厳しく定められています。相続税の申告・納付は、相続開始から10ヶ月以内です。納税に実家の売却代金を用いる場合は、期限に間に合うように決断する必要があります。

    電気、ガス、水道などはすべて解約しますが、片付け作業中は電気や水道が必要になるため、解約のタイミングは計画的に決める必要があります。

    実家仕舞いにかかる費用と税金の注意点

    解体工事

    実家仕舞いには、遺品整理費用、不動産売却費用、解体費用など、数十万円から1000万円超の費用がかかる可能性があります。費用を賢く抑えるためには、事前の知識が不可欠です。

    不用品処分と解体費用の目安

    遺品整理・不用品処分費用は、専門業者に依頼した場合、30坪で20~60万円程度が相場とされています[※引用3]。解体費用は、30坪の木造住宅で120~150万円程度が相場ですが、アスベスト除去や庭の撤去などで追加費用が発生する場合があります。

    不動産売却時にかかる税金の注意点

    実家を売却して利益(譲渡所得)が出た場合、譲渡所得税(所得税+住民税など)が課税されます。

    3,000万円特別控除の特例を活用すれば、相続などで取得した空き家を売却する際、一定の要件(例:相続開始から3年以内の売却など)を満たせば、譲渡所得から最高3,000万円が控除されます[※引用4]。

    譲渡所得税を計算する際、購入時の契約書や領収書(取得費の証明書類)がない場合、税法上、取得費は売却価格の5%しか認められません。これにより課税対象額が増え、譲渡所得税が高額になるため、これらの重要書類は必ず探して保管しておく必要があります。

    不動産を売却して現金化すると、売却時の価格が相続税の対象となります。不動産評価額(相続税路線価)よりも売却価格の方が高かった場合、相続税が高額になることがあります。不動産を売却するかどうか、いつ売却するかは相続税への影響を考えて慎重に判断する必要があります。

    まとめ

    実家仕舞いは、物理的作業、法的手続き、そして家族の歴史と向き合うという心理的側面が複雑に絡み合う一大プロジェクトです。問題を先送りせず、親が元気なうちから親族間で十分に話し合い、必要に応じて司法書士や税理士、遺品整理業者などの専門家を頼ることで、心身ともに負担を軽減し、計画的に進めていくことが、後悔しないための最大のコツと言えます。

    特に身内からの不動産相続が絡む場合は、相続登記の義務化や相続税の期限など、法的な制約も多く存在します。早めの準備と専門家との連携により、スムーズな実家仕舞いを実現することができます。


     [引用1]https://grandgood.jp/column/closing-down-my-parents-home/

     [引用2]https://www.moj.go.jp/MINJI/minji05_00599.html

     [引用3]https://albalink.co.jp/realestate/closing-down-my-family/

     [引用4]https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/joto/3302.htm

  • 混雑
    インバウンド

    2026年1月、国土交通省は2025年の訪日外国人客数が推計で約4,270万人に達したと発表しました[※引用1]。これは過去最高を更新する数字であり、消費額も約9兆5,000億円と、自動車輸出に次ぐ外貨獲得産業としての地位を確立しています。しかし、この国家的成功の陰で、千年の都・京都は「観光公害」とも呼ばれる深刻な課題に直面しており、従来の「観光客誘致」から「観光管理(マネジメント)」へと、その政策の舵を大きく切り始めています。

    本記事では、4,000万人時代の到来によって極限状態に達しつつある京都の現状と、市や国、専門家が模索するオーバーツーリズム対策について詳しく解説します。

    データが示す「京都離れ」の深刻な実態

    混雑

    2025年の統計データは、京都観光における危険な兆候を浮き彫りにしました。インバウンドの増加とは対照的に、日本人観光客が京都を避け始めているのです。

    京都市観光協会(DMO KYOTO)のデータによると[※引用2] 、2025年11月の市内主要ホテルの外国人延べ宿泊数は前年同月比8.5%増と好調でしたが、日本人の延べ宿泊数は15.3%も減少しました。この傾向は特定の観光地でより顕著です。2025年春のデータでは、東山エリアで外国人客が66%増加した一方、日本人は12%減少しています。嵐山では日本人が20%も減少しました。

    九州観光機構会長の唐池恒二氏は、現在の状況を「観光が公害を生み市民生活が脅かされている」と表現し、日本人のリピーターが訪日をためらい始めている可能性を指摘しています。京都においては、混雑や宿泊費の高騰を敬遠した国内客が、既存の主要観光地から離れつつある「ドーナツ化現象」のような事態が進行しています。

    京都市の野心的な新指針 「迷惑度ゼロ」への挑戦

    こうした危機的状況を受け、京都市は次期観光指針「京都観光・MICE振興計画2030」の最終案において、極めて野心的な目標を掲げました。それは、「観光客の混雑やマナー違反に迷惑している市民の割合を2030年までに0%にする[※引用3] 」というものです。

    2022年以降の調査では、約80%の市民が観光客による迷惑を感じているという結果が出ています。現状の「80%」から「0%」への転換は、実現不可能にも思える高いハードルです。市の担当者自身も「現状からマイナス5~10ポイントが現実的かもしれない」と認めつつも、低い目標設定は「その程度なら迷惑をかけても良い」という誤ったメッセージになりかねないとして、あえて「ゼロ」を掲げました。

    この「ゼロ宣言」を実現するために、市は主に交通・価格の適正化、空間的・時期的な分散、質の転換という3つの柱で対策を進めようとしています。

    宿泊税引き上げと「二重価格」という経済的アプローチ

    インバウンド消費

    物理的な混雑緩和と財源確保の両立を目指し、京都では「価格」を用いたコントロールが加速しています。

    2026年3月から、京都市は宿泊税の税額区分を引き上げます[※引用4]。これまでは最高で1,000円だった税額が、宿泊料金5万円以上~10万円未満で4,000円、10万円以上では1万円へと跳ね上がります。これにより税収は年間約126億円と倍増する見込みで、市はこの財源をオーバーツーリズム対策や文化財保全に充てるとしています。

    さらに踏み込んだ対策として注目されているのが、外国人観光客と居住者(または国内客)で価格差をつける「二重価格(二重料金)」です。

    市内のある老舗旅館では、すでに訪日客向け予約サイトの料金を国内向けより最大1.5倍高く設定しています。これは「外国語対応コスト」を理由としたものですが、実質的な二重価格と言えます。

    特に注目されるのが市バスへの導入です。市民アンケートで不満の第1位(31.6%)が「市バスの車内の混雑」であることから、京都市は2027年度内に「市民優先価格」の導入を目指しています。価格差によって観光客の利用を地下鉄やタクシーへ誘導し、市民の足を確保する狙いがあります。二条城の入城料体系の見直しや、政府レベルでの国立博物館・美術館での導入検討も進んでいます。

    これらの施策に対し、訪日客側からは「円安で日本は安いので多少の差は気にしない」という声がある一方、事業者からは「国籍だけで区別するのは差別につながる」という慎重論も根強くあります。

    「穴場」への分散と日本人観光客の動き

    特定のスポットへの過剰集中を解消するため、京都市は「とっておきの京都プロジェクト[※引用5] 」を推進しています。

    これは、嵐山や東山といった定番エリアではなく、京北、大原、高雄、山科、伏見、西京といった周辺エリアへの誘客を図るものです。興味深いことに、主要観光地から日本人が減少する一方で、これらの周辺エリアでは日本人観光客が増加傾向にあります。例えば、京北エリアでは日本人が24%増、山科では18%増となっています。

    既存の有名スポットがインバウンドで飽和する中、静寂や本来の京都の風情を求める日本人旅行者が、これら周辺エリアへ「避難」し始めている現状は、分散化施策のひとつの成果とも言えますが、同時に中心部の空洞化という課題も突きつけています。

    「量」から「質」への転換 MICE推進と規制強化

    訪日客4,000万人という数は、インフラの限界を超えつつあります。専門家や行政は、数合わせの誘致から、付加価値の高い観光への転換を急いでいます。

    京都市の次期計画には、初めて「MICE(国際会議・展示会)」という言葉が名称に含まれました。MICE参加者は一般観光客よりも消費額が高く、地域経済への波及効果が大きいためです。市は国際会議の開催件数ランキングで世界30位以内を目指し、量より質の観光への転換を図ります。

    住宅街に広がる「民泊」も市民生活を脅かす要因です。ゴミ出しや騒音に対する苦情が絶えない中、市は法整備の後押しを含めた規制強化を掲げています。入国時のマナー教育の徹底や、場合によっては「マナーの悪い客」を排除する毅然とした態度も必要でしょう。

    フランスのように大量の客を受け入れるモデルではなく、米国のように客数は抑えつつ高い消費額を実現するモデルを目指すべきだという議論もあります。2025年の1人あたり消費単価は約22万円であり、政府目標の25万円には届いていません。ただ人を呼ぶのではなく、地域が稼げる仕組みを作り、その利益を住民の生活環境改善に還元する「循環」を作れるかが鍵となります。

    2026年、京都は持続可能な観光都市への試金石となる

    2026年の訪日客数は、中国市場の減速などを背景に微減(約4,140万人)すると予測されています。右肩上がりの成長が一時的に落ち着くこのタイミングこそ、京都が「持続可能な観光都市」へと脱皮できるかの正念場です。

    「市民生活の重視」か「経済効果の追求」かという二項対立ではなく、宿泊税や二重価格で得た財源をインフラ整備に回し、混雑を分散させることで、住民・観光客・事業者の「三方よし」を実現する。それができなければ、京都は「住んでよし」の魅力を失い、結果として「訪れてよし」の価値も失うことになるでしょう。

    4,000万人時代のオーバーツーリズム対策は、単なる混雑緩和策ではありません。それは、地域住民が自分たちの街の主権を取り戻し、観光を制御可能な産業として再定義するための戦いなのです。


     [引用1]https://news.yahoo.co.jp/articles/10576e93bcb5ca97dcb81e34714e2ccbb68ae2d3

     [引用2]https://www.travelvoice.jp/20260121-159028

     [引用3]https://www.city.kyoto.lg.jp/templates/pubcomment/cmsfiles/contents/0000346/346394/pabliccommenthonsatsu.pdf

     [引用4]https://www.mbs.jp/news/feature/specialist/article/2025/10/108654.shtml

     [引用5]https://www.mbs.jp/news/feature/specialist/article/2025/10/108654.shtml