FAQ
FAQ
民泊やゲストハウスを運営してみたいけれど、自分で運営する自信がないという理由で諦めてしまっている方も多いと思います。従業員を自身で雇用して、大型の施設や複数の施設を運営していくとなると専門的な知識も必要になり、そのハードルは高く感じてしまうでしょう。また、小規模であっても、自信でゲストハウスや民泊を完全に運営している方は少ないと思います。運営業務のすべて、或いは一部を専門業者に委託して運営していくのが一般的な方法になります。
1964年頃、日本を訪れる外国人の数はわずか35万2832人でした。しかし日本を訪れる外国人の数は、多少の増減はあるにせよ右肩あがりに伸びています。1977年には初めて100万人を超え、1985年にはさらにその倍、平成の時代に入ると320万人を超える外国人が日本を訪れるようになりました。その後もどんどん訪日外国人は増え、2013年にはついに1000万人を超えます。直近の2018年では、実に3200万人近い人が日本を訪れています。
訪日外国人が増えることは日本経済にとって喜ばしいことではありますが、旅行者から「宿がない」「宿泊費が高い」という声が多く上がっていました。せっかく増え始めた観光客、宿がとれないという理由で逃してしまうのは、とても勿体ないことです。
そこで、日本政府は訪日外国人客を増加させる為の受け皿にもなる、宿泊施設関係の法律を見直す方向に舵を切りました。その後、旅館業法は大きく改正され、基本的には「より運営しやすくするために」として考え直されました。各自治体で独自のルールが定められることもありますが、国全体で見ると、今までよりも条件は緩和されるようになったのです。
そのなかでも、注目を浴びたのが「民泊」です。一時期、この言葉をニュースで耳にしない日はなかったでしょう。民泊という言葉は明確には定められていませんが、一般的に、「個人の住居の一部あるいは一棟全体を宿泊施設として貸し出すこと」を指すと考えてよいでしょう。この「個人の住居」は、ペンションなどの「宿泊施設」としてイメージしやすいものもあれば、マンションの1室などのような場合もあります。なお、民泊に関しては、年間営業日数が180日以内と決められています(地域の条例によって多少変わることもあります)。この「民泊」には、「宿無し現象」を解消するためという目的もありますが、空き家対策などの目的もあるとされています。
引用:
JNTO(日本政府観光局)「月別・年別統計データ(訪日外国人・出国日本人)」
https://www.jnto.go.jp/jpn/statistics/visitor_trends/
民泊施設の運用には、法律や条例が関わってきます。
上記でも述べましたが、民泊の場合は基本的には年間営業日数は180日以内と決められています。宿泊者1人あたりに対する宿泊施設内の面積を3.3㎡以上確保する必要があります。一般的な家庭の寝室に2~3名くらいの規模です。また、近隣住民とトラブルがあったときには責任を持ってそれを解決する責任を負います。特にこの「近隣住民とのトラブル」は、しばしばニュースなどでも取り上げられています。一軒家の場合はともかく、マンションの一室を民泊施設として貸し出すとき、ゴミの処理や夜中の騒音、文化の違いによる接し方の違いがトラブルを引き起こす原因となることが多いといえます。条例の改定もあり、京都ではマンション内の一部の部屋で簡易宿所や民泊を運営するのがほぼ不可能になったと言っても過言ではないかもしれません。他の用途との共有部を認めなくなりました。つまり、住居として借りる方と宿泊客が廊下や階段、エレベーターを一緒に使うケースをNGとしました。
ホテル・旅館、簡易宿所と違い、1年で考えても営業日数が半分、それでも、消防設備などの設置は必要で、不在時には管理業者などに管理業の一部を委託する必要性も出てきます。設備の導入や申請にも費用が掛かります。以前は無許可で営業する方も多かったのですが、罰金が最大100万円に引き上げられた事と行政の監査が厳しくなったことでその数は急激に減少しました。無許可営業の施設へは立ち入り調査が行えるようになったのも大きな要因かと思います。G20、オリンピックもあり、政府も本腰で動いたようです。
G20やオリンピックの影響もあり、日本という国に興味を持つ方、訪れてみたいと思う方がどんどん増えています。条件のよい物件、場所があるなら、まだまだゲストハウスや民泊で成功するチャンスがあると考える方は多いでしょう。しかしながら、どうせやるなら絶対に簡易宿泊です。180日の制限は非常に大きな足かせで、そんなに都合よく180日分の宿泊客が得られるわけがありません。
また、冒頭でも紹介した通り、難しい運営は運営代行業者に任せるのが一番です。ゲストハウスや民泊、提供する側(ホスト)には広く普及しましたが、利用するのは海外の方が圧倒的に多いです。つまり多言語での対応が必要になり、時差がある為、メールは朝でも夜でも届きます。おまけに、チェックイン時間通りに来ないことも多く、日常生活への支障は必須です。「餅は餅屋」、専門家に任せるべきです。また、当初は海外の方と触れ合いたいと意気込んでオープンした方も、次第に飽きがやってきて、モチベーションがみるみるうちに低下していきます。運営のプランを立てる際に、どこまで自身が施設に関わっていくか、よく考えておくことも大切です。
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