いよいよ全国旅行支援が始まります。旅行代金の割引と地域クーポンを付与する「日本全国を対象とした観光需要喚起策」ですね。
9月の連休は、天候に恵まれませんでした。10月の三連休も中日が雨ということで、直近の予約が想定していたより伸びなかったと感じております。それでも、明らかにこれまでとは全体的な予約の流れが変わって参りました。
まず、予約の50%以上が海外からの予約になっている点は非常に大きいです。ほぼすべての予約が連泊であり、かつ、平日の稼働が高くなる点がありがたいポイントですね。単泊と比較しても利益をしっかりと残せるので、このまま海外から観光客を受けれる体制にストップさえ掛からなければ、観光業界にとってはV字回復の大きなチャンスです。円安の影響もあり、この機会に日本を訪れたいと思う方は相当数いると報道されていますね。
さて、話題の全国旅行支援ですが、なかなかシンプルに見えて、構造は複雑そうです。まず、各都道府県によって対応や条件が違う点で混乱を招きそうです。それでは、ことまる。は京都専門の宿泊施設の管理会社をしておりますので、京都における条件について確認を行って参りましょう。
期 間
2022年10月11日~12月20日
※2022年12月21日のチェックアウト含む
補助金交付額
・宿泊代金への販売補助金︓宿泊代金の40%
※補助額には上限があります。
1.旅行者の移動のための交通を含む宿泊商品︓8,000円(1泊)
2.それ以外の商品(交通を含まない宿泊商品、日帰り商品)︓5,000円(1泊)
つまり、交通を含まない宿泊の場合は、
1泊12,500円が基準になりますね。
12,500円x40%=5,000円
この金額を超えても補助額は5,000円なので、自身が宿泊してみたい宿のプランの価格帯がこれくらいだと嬉しいですね。
ちなみに交通を含む宿泊というのは、旅行代理店などが販売する新幹線のチケットとホテルがセットになったプランを指します(最大8,000円の補助)。一方で、新幹線のチケットをJRの窓口で購入し、ホテルをネット予約した場合は、宿泊単体の補助しか受けられません(最大で5,000円の補助)。
※イメージ出典:HIS
地域クーポン
平日3,000円、休日1,000円 (※1人1泊あたり)
例)
1泊2日で土曜日宿泊の場合、土曜日チェックイン、日曜日チェックアウトは共に平日ではない為、クーポンは1,000円です。
しかし、日曜日チェックイン、月曜日チェックアウトの場合、片方は平日にあたるので、クーポンは3,000円となります。
平日が前に来る時も同様です。金曜日チェックイン、土曜日チェックアウトは、片方は平日にあたりので、クーポンは3,000円となります。
最低宿泊代金の設定があるので要注意!
※平日5,000円、休日 2,000円以下は対象外 (※1人1泊あたり)
宿泊費用が5,000円以下だと支払う金額を補助金が超えてしまうという「逆ざや」現象が起きる為、この料金より安いプランは対象外になるということですね。極端な例で説明して見ましょう。
宿泊料金1,000円x40%=400円
もし最低料金の設定がなく、これが平日だとすると3,000円分のクーポン対象です。
実質負担600円で3,000円のクーポンが入手できてしまうということは、
600円で2,400円のクーポンが手に入ってしまうという錬金術的な裏技が成立してしまいます。
この錬金術を防止する為、宿泊における最低料金が設定されているということです。
利用対象
日本国内に居住する者
利用要件
・ワクチン3回接種又は検査の陰性証明
※学校行事等ワクチン検査の適用除外となる場合あり
※日本国内に居住する者を証明できる運転免許証、マイナンバーカード等も必要
・ビジネス目的の宿泊も対象となる
※以前の京都魅力発見プロジェクトでは対象外であった
・こども・乳幼児をカウントするか否かは各事業者の判断による
・7泊まで連泊可能
※但し、利用回数に上限がない為、予約を別で取れば実質期間内ずっと宿泊できることになる
補助対象となる販売方法
【重要!】きょうと魅力再発見旅プロジェクトに登録された宿泊施設が対象
1. 宿泊事業者での販売
2. 旅行事業者及びOTA事業者での販売
※現段階でも、期間中に旅行をすればすべて対象になると思っている方がかなりいらっしゃる状況です。必ず、宿泊施設が対象になっているか、予約前に確認する必要があります。
また、各宿泊予約サイト毎に対応も異なっているので、気を付けなければなりません。じゃらん、一休は、10月11日からスタートするようですが、楽天は10月14日からなど、対応が分かれているようです。
感染症対策
国、京都府及び各業界団体等が定める業種別感染拡大防止ガイドラインを遵守すること
お得な裏技
・連泊上限を超えて利用する
補助金をうまく活用することによって、最大限を恩恵が受けられるように自分の旅行を計画するとよいでしょう。上記でご案内した通り、最大が7連泊であっても、別で予約を取れば実質7泊以上の連泊も補助の対象になります。
・1泊目と2泊目を別々に予約して補助率を最大化する
次にJRなどの交通機関とパックになったプランを利用してかなりお得な旅のプランについてご紹介します。
わかりやすく2泊3日を例に挙げます。
まず、1泊目の予約をJRなどの交通機関とパックになったプランで行います。
そして、2泊目は、交通とのパックではない宿単体の予約をします。すると同じ2泊でも割引額が全然かわってきます。
連泊ではなく、1泊目と2泊目を別々に予約することがポイントです。
例えば、家族4人旅行だとしましょう。
交通と宿泊がパックになった20,000円のプランを利用します。
20,000円x40%で8,000円の補助が受けられます。家族4人だと8,000円x4人分、この時点で32,000円もお得です。
しかも、これが平日なら3,000円のクーポンが4人分で12,000円分ついてきます。
2泊目は、宿単体を12,500円で予約したとします。
12,500円x40%で5,000円の補助が受けられます。家族4人だと5,000円x4人分、20,000円もお得です。
さらに、2泊目も平日であれば、3,000円のクーポンが4人分で12,000円がまたもらえます。
なんと、合計で76,000円もお得!
本来、全国旅行支援がなければ、合計130,000円の家族旅行が実質負担54,000円(1人1泊6,750円)になりますね。
違うホテルや旅館を楽しむことが出来ますし、気に入った宿であれば、そのまま同じ施設に宿泊してもよいでしょう。補助は1人1泊に対して発生するので、特に家族やグループ旅行では全体の予算が大きく変わって参ります。
コロナウィルスも落ち着いてきている印象があります。
もしかしたら、全国旅行支援はお得に旅ができる最後のチャンスかもしれません。
ぜひ、ご活用ください。各自治体とも予算上限になり次第、終了ですので、計画はお早めに!